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今日は、とても涼しい1日だった。

「涼しい!」って感じは、気持ちが上向きになるなぁ。

「暑い」や「寒い」は、極端過ぎて、威圧的な感じがするし。

お猿は、昨日、修学旅行から戻り、で、今日は、1日、自宅。

涼しかったので、福ちゃんは、お猿を車椅子に乗せ、近所へ買い物に出掛けた。

車椅子だからなのか、何なのか、お猿の服装は、かなりのミスマッチであったけど・・・。

普段、夏のお猿は、我が家で、裸に近い恰好をしている。下着代わりのタンクトップに、オムツのみ。

福ちゃんは、お猿に服を着せるのが面倒で、下着代わりのタンクトップに、花柄のスカーフをし、下は、膝下丈のジャージ。足元は、合皮のシューズ。

どう見ても、「変なお婆さん」だけれど、「まあ、人々に、迷惑をかける訳ではないし・・・」って事で、「出発ぅぅぅ!」と気合を入れ、近所へ買い物に向かった。

ワッセワッセと、お猿の車椅子を押しても、暑いと感じず、とても快適にお猿と移動出来た。

お猿は、ドラッグストアで、福ちゃんに、ピンクの髪留めを買ってもらい、多少、喜んでいた。

家の中も、今日は、扇風機の出番が無く、本当に、「秋!」を感じる1日だった。

夜は、お猿の好きな演歌番組の特番があり、PEG(胃ろう)で、以前よりも調子良くなったお猿は、今夜も、ゲストの八代亜紀さんとご一緒に、我が家のマイク(ベッドのリモコン)に向かい、♪雨雨降れ降れ もっと降れぇぇぇぇ♪と、熱唱していた。

歌い終わったお猿に、福ちゃんは、「(今の歌は)何点?」と聞くと、お猿は、自分の歌に、「100点!」と言っていた。

ふむ。

そんなお猿だが、昨日は、修学旅行から帰宅早々、福ちゃんに、大目玉。

お猿は、帰宅後、スイカとおにぎりを食べたが、口の中に溜まって食べ切れず、口から出しているし・・・。

プラス、ウトウトと、眠気となり、口に食べ物を入れたままで危ないので、福ちゃんは、突然、「ウリャァァァ!」と、「豊田真由子さん」となり、お猿に、喝を入れた。

アハハハハハハ。

お猿は、本当に、赤ちゃんと同じ。

ベッドも、両サイドを柵で囲われていて、顔の老けた特大な赤ちゃんが、寝かされている・・・って見方も出来るかも?って感じではある。

お猿を叱った後、福ちゃんは、お猿に、「お猿は、赤ちゃんだなぁ」「ほ~ら、バブバブバブ・・・」と言い、「で、一体、何歳なんだ?」と聞くと、お猿は、真顔で、「1歳・・・」「バブバブバブ」と言っていた。

そこで、福ちゃんは、またまた、「豊田真由子さん」となり、「違うだろう!」「お前は、馬鹿か!」って事に・・・。ハハハ。

とは言え、お猿は、脳が壊れ、本当に馬鹿なので、「そうです・・・」って言うしかなく・・・。トホホホホ。

そう思いながら、福ちゃんは、お猿に、「そうそう・・・」「お猿ぅ」「今日の新聞の訃報欄に、お猿が行っていたデイ・サービスの利用者の名前があったぞ」と言った。

お猿は、「ふ~ん・・・」って感じだったけど。

昨日、新聞の地元ページを見ていたら、福ちゃんは、訃報に、お猿が通っていたデイ・サービスの利用者の名前を見つけた。

お猿と似たような病気で、長年、旦那さん(現在、94歳)が、介護をしていた。

亡くなった奥さんを介護する為、旦那さんは、「74歳で、運転免許を取得した」と言っていた。

旦那さんは、94歳には見えない位、シャキシャキしている人で、介護の為に、「毎日、気合十分!」って感じだった。

娘と孫と同居で、94歳の旦那さんが、皆の食事を作っているって事だった。その為に、安いお店へ、毎日、車で、買い物に行っているとも言っていた。

自宅で、趣味の陶芸をし、地域で、ハーモニカ演奏をしているって事だった。

戦後の引き揚げの辛さを体験しているので、「少々の事では、めげません!」と言いながら、奥さんの介護をしてる人だった。

奥さんを看取るまで、「自分は、絶対に、死ねない!」と言っていた旦那さんなので、奥さんが亡くなった今、旦那さんは、かなり、力が抜けたのかも・・・と、福ちゃんは、昨日の訃報を見て、気になった。

介護とは、そんな、命懸けな事でもあり・・・。

と、昨日の福ちゃんは、お猿に対し、「豊田真由子さん」となりながらも、知っている人の訃報に、「介護って・・・」「やはり、十人十色なんだよなぁ」と思っていた。

何が正しいではなく、また、間違っているも無く、介護をする側が、納得出来るのがベストだと思うし。

介護って、楽では無いけれど、でも、特別、大変な訳ではなく・・・。

家族なんだから、支え合うとか、寄り添うって事は、当たり前と言うのか、普通の事だと思うけれど・・・。

介護って、そんな類の物なんだと思うけれど・・・。

そもそも、福ちゃんには、「介護」って言葉自体、何だかなぁって気はするが・・・。

結局、福ちゃんは、日々、「豊田真由子さん」と成り、「ウリャァァァ!」と、お猿に気合を入れてはいるが、そうであっても、お猿は、一応、正真正銘の人間なので、ハハハ、人間として機能している間は、「生活の質」を下げたくないのだよなぁ。

お金を掛けてケアをしても、または、ケアを受けても、それが、必ずしも、「質」に繋がるとは言えないし・・・。

要は、気持ちであったり、思いやりであったり、真心であったり・・・。

それは、施設や病院では得られないIngredientsだと思うから。

家族や、心を許せる人だから、触れ合う事で得られる要素なのだと思う。

色々とあっても、やっぱり、福ちゃんは、お猿が生きている間は、欠かしたくない要素だなぁと感じている。
福ちゃん
Posted by福ちゃん